はじめに
前回の続きになります
前回→バイク乗りが日本一周中に事故したらどうすればいいかを経験者が語る(どの保険が良いか編)
日本一周中に僕がしてしまった保険を使った事故
動画を見てくださってる方にはちょっとネタバレにもなるのですが
・自転車に乗っていたお爺さんと衝突した事故(札幌)
・車と車に間に挟まってぶつかった事故(広島)
(まだ動画無し)
になります。
バイクが壊れてレッカーされた…等を入れると保険を使ったものは他にもありますが、自損有りの「事故」としてのくくりはこの2つです。
事故してしまった!!どうしよう!!
ここからは日本一周中に事故をした時に実際に僕が行った対応と、その手順についてお話します。
もちろん、事故はしないのが一番ですが、頭の片隅にでも覚えているだけでかなり違うと思います。
ちょっときつい表現があるかもしれませんが、自分が事故をしながら感じたことと、なるべくこの記事を見てくださっている方が気をつけてもらえるようにちょっときつく書こうと思います。
事故をしてしまった瞬間
バーン!!!やりました。
公道でバイク(自分)と自転車(相手)がぶつかりました。
僕の場合は、ハイエースの影から出てきたおじいさんの自転車との衝突です。
実際はこの
イラスト通りにはならず、多分お互い吹っ飛んで転げ落ちます。
バイクはまたがって乗るものなので、すぐに体がバイクから離れず、アスファルトに体が削られながらバイクの重みで体がすり身のようにされてしまいます。
<体がだいこんしりしり
(どこから落ちよう)なんて考える間もないまま、頭から落ちます。速度が出ているとここで脳震盪でもなって人生終わりかもしれません。半ヘルだと耳が千切れます。
僕はジェットヘルメットで、足から順番に削りながら落ちていったので幸い頭へのダメージは大丈夫でした。顎から行ってたら顔面が削れていました。
上でも言いましたが、
緊急脱出できません。
パッ!とバイクから体が離れてくれればまだ軽傷で済むのかもしれませんが、ハンドルの握りを解くことすら考えられないまま、ただただ身を任せるように転げ落ちます。
マジでこんな感じ。「あ」「いけん…」といった時には全て終わってます。
そして…
数秒後…、バイクも自転車もボロボロになって地面に横たわっています。
くくりつけていたテントはバラバラに、ぶら下げいた長靴は紐が千切れ反対車線に落ちています。
でもあなたが生きてたら大丈夫。大丈夫です。
バイクがぶっ壊れようが、生きてたら大丈夫なんです。
死んだら何もかも終わりですが生きていたらこれからの事が出来ます。落ち着こう。
事故をした~その時の対応と手順~
自分が動けるか
まず、自分が動けるかです。意識があっても動けないと何も出来ません。
もし指一本動かせない状態なら、もうどうしようもないので、祈りましょう。祈って近くにいる発見者が救急車を呼んでくれて、搬送されるまで生きようと精一杯がんばりましょう。
<このレベルだったもう、心で頑張り続けよう。
・動ける場合
案外、動けちゃいます。事故したりコケた僕だから言えるんですけど、事故した後ってホントにアドレナリンが出てるんですよ。
骨も痛みも、次の日がマジで一番痛いです。ていうか死ぬほどやばいですあれ。
そんな感じで、事故直後はアドレナリンと緊張で痛みが二の次になってます。
スマブラでいう
リスボーン直後の無敵時間的なやつです。
今全然関係無いけどこのスネークの緊急回避うまいね
というわけで、せっかくアドレナリンが出て無敵時間があるんだから、出来ることをやりましょう。
でも、
冷静に。とにかく冷静にです。
ここで前回の任意保険の話が効いてきます。
任意保険に入ってたらどうにかしてくれるんだから、命があれば大丈夫です。冷静にいきましょう。
路肩に移動しよう
ここで一番怖いのが二次被害です。
このまま道路のど真ん中に倒れていたら後続車がぶつかって来るかもしれませんし、反対車線に散らばったもので車がパンクしちゃうかもしれません。
恐ろしいのはさらなる事故……
まずは、公道で二次被害が起きないように移動するようにしましょう。
そして、バイクはまずエンジンを切りましょう。
できたら…
でも、人間は意外と優しいです。
「大丈夫?」「動ける?」「救急車よぼうか?」と。
周りに人がいたら、是非頼ってください。こんな時だから頼りまくりましょう!
「救急車、呼んで頂けますか?」
とお願いしましょう。これの何がいいかって
・日本一周中は住所が全然わからないので、地元の方がいれば場所を指定してもらえる。
・電話してもらってる時間に上記の路肩への移動が出来る
ということです。
救急車は誰でも呼べますが、あなたのバイクのエンジンを切ってニュートラルに入れてサイドスタンド立てて引きずりながらも動かすのはおそらくあなたが一番適任です。適材適所!
周りに人がいれば救急車と警察への電話はなるべく頼りましょう。
お相手の確認
ここでやっと相手の状況を確認できます。
順番としては、バイクを路肩に動かし、警察と救急車を呼んだ後になります。
周りに人が誰一人いなかったら自分で電話した後になりますね。この時、電話は繋げっぱなしにしておいた方がいいです。
大体、相手も相手でなんとか路肩に這いずって一旦落ち着いている状態だと思いますが、意識が無く倒れている場合は、繋がっている救急に指示を仰ぎましょう。
さっきも言いましたが適材適所です。分からない分野はあれこれ手を出さずきちんとした介抱が必要です。
<自分の場合はお相手は全くケガをしていなかったので良かった
目撃者の連絡先を聞いておこう
ここまでで事故が起こってまだ2~3分です。
ちょっと落ち着き、削れた足から痛みが這い上がってきます。でも、まだやることはあります。
頑張りましょう。
目撃者の連絡先は、何かあった時やこの後の現場検証で食い違いがあった時に必要
近くに人がいた場合、その方の連絡先(電話番号でいい)を聞いておきましょう。
ちなみに、自分以外の人が警察の連絡した場合、その電話の時に警察が一応連絡先を聞いていました。
周りの方も仕事の昼休みだったり移動中だったりするので、大体この辺りで自分と事故相手を残していなくなってしまいます。
ばいばい
警察到着まで…
お相手が地元の方だったら、今から病院へ行ったりということがあるので付き添い人である家族や友達に電話をしています。
でも日本一周中は付き添い人も住所も無いのでぼうっと眺めておきましょう。心配なら親にでも電話しましょう。まあそれした方が親は心配するんですけど。
出来たら、この時間に散らばった破片とか物が無いか再確認。
この後救急車で連れて行かれるので、ここが散らばった物を拾う最後のチャンスです。
でもこの時になるとめっちゃ足から血が出て痛かったりするので、深呼吸して落ち着いて、現場の写真でも撮っておくのがベストだと思います。
バイクの損傷具合
それと、後々保険屋との話でも必要になるので、バイクの損傷具合も撮っておくべきです。
場合によっては
「それホントに事故でできた傷ぅ~?」「事故の後についたのかもよぉ~?」って言われて保険金を下げてこようとするパターンもあるらしいので、事故直後に撮っておくと吉です。
ぼくはちゃんと撮ってた。えらい!!後々保険屋との手続きでホントに必要になったから、やっぱり写真とか動画は強いです。
警察と救急車到着
ここからはもう流れに身を任せる作業です。
現場検証&警察からの事情聴取が始まるので、正直に答えましょう。
嘘はバレます。
で、現場検証する方と警察官は仕事も別々みたいでした。
警察に「住所が無い事や付き添う人もいない話」をする傍ら、現場検証の人の方に行って「ここにハイエースがいて、その影から…」「ブレーキ間に合わずそのまま…」という話を交互にする感じでした。
ちなみにお爺さんとの意見で食い違うことがあったのですが(左から出てきたか右から出てきたか)
現場検証の方が自転車のへこみ方を指摘して「へこみ方が右側から当てられたへこみ方だからこっちから出てきたよね…」と完全論破してました。やっぱりプロはすごい。
で、事故でお互いの食い違いが無いと現場検証は終わりです。ブレーキ痕や、ブレーキをしだしたタイミング。速度。色々と検証しました。10分くらいかかったと思います。
正直テンパってて覚えてないこともあると思います。正直に「はっきり覚えてないです…」と言いました。特に速度なんかは自分の都合のいいように解釈しちゃうので、あんまりはっきり言い切れないな~と感じました。
警察が事故処理を行う。これが無いと保険屋にも電話できない。
救急車へ
ここから救急車です。
警察と救急車は大体一緒に到着するのですが、案外冷静に動いたりしてると「病院まで必要?」と聞いてきます。
そりゃ救急隊員からしたら限られている救急車、大丈夫そうな人より本当に必要な人に使わなければなりません。
僕の場合は血もすごい出てたし、どう足掻いても土地勘の無いここで壊れたバイクを引きずりながら病院を探すなんて出来そうにないので、救急車に乗せてもらいました。
救急車の中。
バイクは……?
バイクはどうしたのかと言うと、
放置です。
普通ならここで家族とか知り合いが来て、バイクを一旦移動したり荷物を回収するのですが、
旅人には友達も知り合いも親族も誰もいません。
というわけで書き置きをしてバイクを置いていきます。
レッカー車が来るまで救急車を待たせるわけにはいかないしね…。残当。
病院到着!
なすがままに、実験されるビーグルのように診察されましょう。
僕は「水曜どうでしょうみたいにカブで日本一周しようとしたんすけどね~www」みたいな話してました。お医者さんもバイク乗りだから楽しかった。
ちなみに、バイクはとりあえず放置ですが、荷物はそうもいきません。
救急車の方が膨大な荷物を運んでくださったので、とりあえず病院に置かせていただきました。
<この荷物よ
保険屋さんに電話
ここまで来てやっと保険屋さんに電話です。
レッカーも保険屋さんの付帯になってるので、ここでレッカーを呼びましょう。
ここからは足も無いし土地勘も無いので、
割と詰みゲーです。
僕の場合は事故したお相手様がとっても優しい方で、治療費の建て替えや事故現場までの車を出して頂きました。
レッカーにはバイクの鍵の譲渡が必要ですので業者には絶対に会う必要があります。
足がない場合はタクシーを使っていくことになります。領収書は絶対に取っておきましょう。後々保険屋との交渉で、払ってもらえることがあります。
まとめ
ここまでが事故をしてからの流れになります。
この順番がけっこう重要で、「事故をしたからすぐに保険屋に電話だ!」と思っていると失敗してしまいます。
保険屋はあくまで警察の事故処理が終わらないと何も動けないので、
兎にも角にも警察が一番最初です。
<まずわしらや
流れとしては…
安全な場所への移動
↓
警察と救急車を呼ぶ(できたら他の人にやってもらう)
↓
お相手の状態確認
↓
目撃者の確認
↓
保険屋へ連絡、レッカー
という流れになります。とにかく、命が一番大事なので、焦らず、冷静に事故処理をやっていきましょう。
次回は…
次回は保険屋とのやり取りやお金の動きがどうだったかを少しだけやっていこうと思います。
日本一周中に対人事故を起こす人も少ないと思うので…俺が…人柱になろう……
次回→いまから書く
前回→バイク乗りが日本一周中に事故したらどうすればいいかを経験者が語る(どの保険が良いか編)
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